自転車と家族の日記

My Life with bicycle

不登校と引きこもりの病態生理

不登校は小学校6年生で全体の0.6%,中3で2-3%程度の割合でいる.
引きこもりは全国で約70万人と推定.予備軍は155万人とのこと.

これは実はものすごい数字です.不登校と引きこもりは密接に関係する.同じ病理と言って良い.
引きこもりになる人間は肉体的には健康だし,能力の高い人も多い.
それが生産性がゼロで,人に面倒見てもらわないと生きていけないようになれば,社会的な損失は極めて大きい.
何らかの対策が必要です.

不登校や引きこもりの対策が進まないのは,“甘え”や“過保護”だという誤解があることも一因です.
そのように考えてしまうと「家庭の責任」とされてしまい,適切な治療やアドバイスを受ける機会を逸してしまうことになります.

不登校や引きこもりは,「脳の病気」です.
病気と理解されがたいのは,いわゆる精神病や脳腫瘍のように,個人の身体内だけが原因になって発症する病気ではなく,周囲との相互のやり取りや,社会環境が発症に大きく関与するからでしょう.

さて,不登校や引きこもりは何年も続きます.なぜ長引くのか,病態が分からないと解決もできません.
解説書を読んでもピンと来るものは少ないと思います.ここでその病態を考えてみます.

まず,不登校も,引きこもりも,最初は何らかの“脳の痛み”で始まります.
典型的なのはいじめとか,勉強についていけない,集団生活でのストレスの蓄積などでしょう.
そういうストレスが“脳の痛み”を起こすと,一時的に脳は機能低下を起こし,元気がなくなったり,朝が起きられなくなったり,食欲がなくなったりと,一見してうつ病のような症状となります.
これは本当のうつ病とは違い,心因反応ですので,しばらく安静にすることで回復します.
安静にというのは,脳にストレスをかけないことで,無理に学校に行け!とか言ったり,怒ったりしないことですね.
あせらず,のんびりさせてあげましょう.

通常,こういった心因反応は数か月で解決します.1年以上になることはありません.
しかし,不登校や引きこもりは何年も続くことがよくあります.
それは,症状を長引かせるネガティブループを作ってしまうからなんです.

ヒトの脳は,創造性があるのが特徴です.色々なアイデアを出したり,次はなにをしようか,将来は〇〇になりたい,って未来のことを考えることができるでしょう.それは脳の前頭葉のある部分から出てくるものです.将来的には恐らく脳のどの部分が関与しているのか,特定できるでしょう.

未来のことを考える部分は,元気(やる気)を出す部分です.下図に模式的に示します.
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脳の元気中枢が,大脳辺縁系にシグナルを送って刺激します.大脳辺縁系は,感情を司る部分です.
感情は最終的には辺縁系の扁桃体というところの快,不快の判断に収束されるものですが,実際には喜びや怒り,悲しみ,等々,様々に言語化される複雑な脳の働きとして出力されます.

感情は脳を動かすエンジンです.喜びや怒りがあるから,ヒトとしての様々な活動ができるのです.
なお,夜間睡眠や,食欲などのコントロールもここで行われています.

ところが,一度脳が痛い目に遭うと,どうなるでしょうか.
次もまた同じことが起こらないか?って怖くなります.これはヒトが並外れた学習能力を持っていることの証明でもあります.

身体的なものでも,強い痛みがあればずっと覚えているでしょう.
例えば腰痛.ぎっくり腰をやったことがあるヒトは分かると思いますが,あの痛みはずっと覚えています.
またならないか心配になって,「無理しちゃダメだな」,って思うでしょう.それと同じことです.
脳の方がより直接的なんで,強く覚えているかもしれませんね.

すると,どうなるか?
怖い,というのは“恐怖心”や“不安感”として,脳に残ります.
それを持続的に感じていると,脳の元中枢に作用して,弱らせてしまうのですね.

yaruki2.jpg

すると,元気中枢から大脳辺縁系に送られるシグナルが細くなります.(上と下の図で,矢印の太さが違います.)
結果として大脳辺縁系の機能が低下することになります.

大脳辺縁系の機能は,,感情や睡眠などの日常リズム,食欲などに関係していましたね.
ですので,ここの機能低下で

1,感情に乏しくなる 
 表情に乏しく,喜び表現が少なくなったり,怒りっぽく,切れやすくなったりもします.
2,睡眠リズムが狂う
3,食欲が落ちたり,異常に亢進したりする.

なんてことが起こるわけです.

このように日常生活が普通どおりにできないとどうなるか?
やりたいこともできなくなるでしょう.それは将来への不安や恐怖心につながることになり,ますます脳の元気中枢を弱らせることになってしまいます.

不登校や引きこもりが長く続くのは,こういったネガティブループが脳の中で作られちゃうからなんですね.

では解決法を.

ループをまわさないようにするためには,大脳での恐怖心や不安感を取ってあげることです.

1,自分のしんどさ,つらさが悪いものではないこと,解決可能なものであることを理解してもらう.
2,不安感,恐怖心の解消のためには生活のバックアップ
3,適切な時期が来れば外からの働きかけは大切.
 登校するとか働くことを一足飛びに促すことは避けて,まずは外出すること.遊びに行くのでも可.
4,dutyがないことは不安感を増す.できるだけ日常のルーティンとなるdutyを作る.
5,運動はネガティブループを強力に止める.できるだけ行うべき

言うは易く行うは難し,になってしまいがちですが,他の方法はありません.







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  1. 2015年07月15日 23:17 |
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心ってなんだ?

先日読んだ本で,“心”って何だ?ということに興味を持った.

狭義には,早川先生が書かれているように,脳の扁桃体の快不快判断が心ということになる.

もっともそれは,脳科学的な“心”の説明なんで,一般に使われている心という言葉はもっと広い意味を持つようだ.今の心の科学って,脳科学とか医学から離れたところで研究が進んでいるようだ.

心とは,,わたしなりの解釈なら

“人が脳からの指令で自律的な行動をしている間,バックグラウンドで常に反応している何か”
が心ということになる.
図にするとこう
kokoro74.jpg

日常のことを感じたり(情報入力),行動に移したり(出力)するのは常に意識の部分でしょう.
こころというのは無意識にある大きなもので,意識の部分とは常に情報のやりとりを行っており,そこに影響を与え続けている.心の存在は確実だが,見ることも聞くこともできない.意識することさえ無理.
ただ,“気配を感じる”ことはできる.いわゆる第六感というのは,明らかに心から出てくるものである.

心は非常に柔軟なもので,意識からの影響によって連続的に形を変えていく.
そんなイメージだな.

例えば【心もとない】という言い回し.
意識では大丈夫,って分かってるのに,何となく不安だ,というのは心が“なんとなく”意識に影響を与えているから.この“なんとなく”という感じが心の作用を良く表しているように思う.

【心地よさそうに眠る】
例えばすやすや赤ちゃんが眠っているのは,意識はもちろんないわけだが,心の方まで安らかに眠っているさま.

みたいに考えると,心が何かというのは理解しやすいように思う.

昨日読んだ本では,未知の状況に置かれたとき,どのように行動するかは,意識化では無理なので,心で行うとなっていた.ダンゴムシが普段ないような場所に置かれると,ありえない行動に出る.これを心の証明であると.

まあ,分かったような,分からないような,,,

さて,小助の心は?
IMG_7515kosuke.jpg

ここまで書いてダウン.また後日考えよう.
  1. 2013年07月04日 10:22 |
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愛着の話 その3

2~3か月までの赤ちゃんは触覚と嗅覚を働かせてお母さんを感じます.
“この人が守ってくれるんだ!”
という感覚?でもなく,感情?でもない,いわゆる愛着の種を作るわけです.

3か月から4か月で首がしっかりしてきます.
徐々に表情が出てきますな.笑顔がでるのもこの頃.

ちなみに産まれてすぐの赤ちゃんも笑顔が出ますが,これは原始反射なんです.
意味づけは良く分かってませんが,笑顔があった方が可愛く思えるのは当然.
産まれ立ての赤ちゃんはいきなり生存の危機なわけで,サルの時代から即養育が開始されないと死んでしまってたでしょう.
原始反射の笑いは母親の育児スイッチを入れやすくする効果があったのかもしれません.
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3~4か月での笑いはちょっと意味が違う.
この時期に,赤ちゃんはは視力がかなり出るようになってきます.
ヒトの顔を顔と認識できるようになりつつあるわけですな.

実は,この時期でも母親ははっきり分かるのですね.というのは,それまでの触覚とか嗅覚で母親を何度も感じているからです.ただ,母親以外のヒトを見分けることは出来ないとされている.

人間が人間である所以は,コミュニケーションにあるのですが,
コミュニケーションというのは言葉だけで行うものではない.

チンパンジーなどは言語性のコミュニケーションはあまり発達できなかったですが,何を考えているかはある程度表情で分かるでしょう.
原始的なコミュニケーションは,表情筋を動かして,顔面の表情を作るということから始まるのです.

人間はコミュニケーションの欲求を強く持っています.赤ちゃんも例外ではないわけで,3~4か月になって,視力が発達すると,初めて母親を意識?することになる.
すると,表情筋を動かしてコミュニケーションを取る練習をするということです.

↓発達した表情筋
shinnka-11.jpg

すなわち,この時期の笑顔は,産まれ立ての赤ちゃんの笑顔と違い,ミュニケーションとしての役割を持ってくるわけです.視力が発達する時期に笑顔が出てくるのは,とっても理にかなってますな.

泣いたり,笑ったりという表情を作ることで,母親やその他の人がどのように反応するか徐々に学習していくのですね.

お母さんは,表情によるコミュニケーションを十分に取って下さい.つまり,じっと赤ちゃんの顔を見て,様々な表情を作る.赤ちゃんはそれを真似ることで,多くの表情を作ることができ,初期の社会性を育むことになります.

まだ続く,,かも?
  1. 2013年07月03日 18:49 |
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愛着の話 その2

昨日の続き

ヒトはわざわざ成長期を長くして,脳に社会性のための回路を構築する,ってことを書きました.
そのための核になるのが愛着って言われているものです.これは遺伝子に書いてあるものでなく,後天的に獲得するもの,,,つまり,生まれてからの様々な刺激によって徐々にできあがっていくものです.
赤ちゃんの育つ環境ってとっても大事なわけですな.

では,愛着ってどうやってできていくのか?考察してみましょう.

ヒトは産まれた瞬間から,様々な感覚系の入力回路を働かし始めます.
色んなことを感じる,,,わけですが,実はその入力回路って,ものすごくシンプルに分けることができます.

⇒五感って言いますね.

視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚 です.

ヒトの成人で最も発達した感覚回路は視覚で,次に聴覚です.
ところが,眼や耳は,赤ちゃんでは十分に発達していませんし,また,その後の様々な経験がないと,感覚情報を処理できません.
2~3か月までの赤ちゃんは光を感じる程度のことはできますが,ほとんど見えてません.
聴力も,大きな音は危険だ,という判断はできますが,細かい音は聞こえていないと考えて良いと思います.

で,残る感覚のうち,生まれつき完成しているのは触覚と嗅覚です.
どちらも,触覚は皮膚にある神経末端での入力が脊髄を通し,脳に入ってくるもの.
嗅覚は鼻の奥にある嗅神経の刺激が直接脳に入るというもの.

どちらも,途中でそれほど情報処理を必要としませんし,生後すぐから感覚器として役に立つのですね.
なお,味覚はもう少し大きくなってから発達します.

ここまで書いて,さて,産まれ立ての赤ちゃんになった気になってみましょう.
眼を開けても,周りは良く見えない.光を感じるくらい.音はほとんど聞こえません.
大きな音にのみ反応する.自分以外にこの世の中に何があるのか?全く分かりません.

そんな世界に住むのってどうでしょう?かなり怖いですね.

でも,誰かに触られたりとか,お乳の臭いは感じます.
赤ちゃんは放っておくと死んでしまう,非常に弱い存在です.生きていくのに必死です.

そこで,この感覚を総動員するわけです.
抱っこしてもらって,おっぱいを貰う.
赤ちゃんは何よりもそれを感じることに喜びを感じます.
その感覚が愛着の第一歩になるわけです.

さらに続く,,,かも?


本日の小助
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冬毛が抜けたら、やたらとみすぼらしい犬になった。

  1. 2013年06月25日 21:11 |
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愛着の話 その1

愛着って,わたしの業界では良く使われるのですが,なかなか理解するのが難しい.

なぜ愛着形成が大切か?

ホモ・サピエンス(ヒト)が多くの種族の中でダントツで繁栄できたのはなぜか?
運動能力が特に優れていたから,というわけじゃないでしょう.
ライオンとかトラとか,マンモスなんかに1対1で勝てるわけない.

そこで,ヒトは集団で勝負した.社会性を獲得することで,他の種族と比較して生き残りにものすごく有利になったわけです.

社会性って,ヒトとヒトのつながりとか,集団の中でどのような行動をするかってことですけど,動物も持ってますよね.
昆虫だって,アリさんとか,ハチなんて,明らかな社会を作っています.

ただ,こういった社会性ってのは,あらかじめ遺伝子に書いてあるもので行っているようです.

ヒトの持つ社会性ははるかに複雑かつ柔軟なものですから,遺伝子情報だけでその行動を決めることは不可能です.
そこで,生まれてから後天的に脳に情報を入れることで,社会性を格段に伸ばすことが出来るようになりました.
遺伝子の情報量より脳に入る情報量の方が桁違いに多いですからね.

さて,社会性の最も基本となるものって何でしょうか?

それは,誰が命を守ってくれるか?という情報です.

動物は,産まれた瞬間に母親に守られないと,すぐに死んでしまうわけです.
犬やネコだってそうでしょう.サルだってそう.赤ちゃんは母親に守られる.

ヒトだってそうなんです.
産まれれば,赤ちゃんは母乳に吸い付きます.
そうでないと,生きていけません.母乳を通じて,守られている感覚を身につけるわけです.
なお,母乳が出なくっても,抱っこするだけでも大丈夫ですよ.

ところで,ヒトは犬やネコ,サルに比べても,はるかに複雑な社会性を獲得していく必要があります.
そのために成長期がべらぼうに長いでしょう.20年くらいはかかる.

他の動物で,一人前になるまでにそこまで時間が掛かるのなら,とっくに絶滅しまってるでしょう.
成長期が長くなるデメリットより,社会性を伸ばすことができるメリットの方が大きかったから,成長に時間が掛かるようになってきたわけです.

明日に続く,,,のか?


本日の自転車

信貴山経由で帰宅.
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そろそろロードに乗ってみようかな.
  1. 2013年06月24日 22:00 |
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登校拒否の中高生へのメッセージ

学校に行けない子は,日本中に10万人以上もいるらしい.

色々な理由で登校できなくなるが,ここでは,中学校~高校生の思春期に不登校になった子のことを対象にした話を書きます.

典型的には、、

学校に行くと,頭が痛くなる,お腹が痛くなる,徐々に成績も下がってくる.
最初は時々学校を休むくらいだったのが,段々と朝に起きられなくなって,登校できなくなる.

朝起きたときには,いつもと別人のようなっている。
眼はうつろだし,起きてるかどうか分からない、半分寝ているような感じ
いったん起きても眠り込んでしまうこともある.朝食を取りながら寝てしまうこともあるでしょう.

少し前まで優等生で,周囲の期待も大きかったのに,なぜ?
母親や父親は心配します.このまま子どもが壊れてしまうのじゃないか?

本人にとって都合が悪いことに,午後になれば普通に戻ってきます.
休みの日は,朝早く起きて,友人と遊びに行ったりすることも.

だから,周囲からは仮病じゃないか?とか,怠けてるだけだよ,,なんて思われる.
お父さんとか学校の先生から激しく叱責されることもあるかも.

そんなことで悩んでる中高生へのメッセージ.

今の世の中ですが,過去のどの時代よりも,若い君らにとって過酷な時代なんです.
そりゃ~,物質的には豊か.美味しい物も食べられるし,旅行にも行ける.
ぜいたく品は世にあふれている.

でも,そう思うのは大人だけ.君らは生まれたときからそうなんで,比べようがない.
今が恵まれているという実感もないでしょう.それが当然だ.
「今の子は贅沢だ.」なんて言うのは大人目線だから相手にしないように.

学校に行って,塾に行って,習い事をして,,,疲れてないかい?

実は,お受験も昔に比べてものすごく大変になってる.
例えば,わたしが通ってた大阪のS学院の入試問題.
当時のと今のじゃ桁違いに難しくなっててびっくりした.今では絶対合格はないな.

なぜそうなってきたか?
みんなが進学校を目指すようになって,お受験専門の塾もたくさんできた.
受験は競争です.塾は競争に勝つために勉強を教える.
問題の解き方,教え方も随分と進化した.
みんなが解けるとまずいので,学校の入試問題はどんどん難しくなってる.
それにつれて塾の内容もどんどん高度化するということになる.
際限ないですね.

習い事のスクールもたくさんできて,どれも競争のように魅力をアピールしてる.
小さいうちからピアノを習わせた方が良い!とか,運動能力を高めるために水泳を!とか.

その結果,みんな習い事を始めることになる.自分もするのが当然だって思う.
むしろ,していない方が少数派でしょう.

その結果,どうなったか?
子どもの自由な時間が激減してるんです.

成長過程の子どもにとっても最も大切なのは遊びです.
そこで自由な発想をし,自然に集団でのルールを身に付け,上下関係,友人関係を学ぶのです.

なぜそれが必要なのか?分かるかな?

君はサルから進化した,ホモ・サピエンスって種族です.

ホモ・サピエンスは社会的な動物です.集団で活動することで,他の種族に勝ってきたわけです.
ヒトの子ども時代は,他の種族に比べてダントツに長いでしょう.

実は,すぐに成長した方が種の生存にとっては有利です.
それなのに,わざわざ成長期を長くしたのは,子どもの頃に十分に集団生活のルールを十分に獲得しておくためなんです.

言い換えると,自由な時間を持つことで社会性を獲得することは,遺伝子にプログラミングされている.
君が成長して,社会の中に出て行くための種が体の中にあって,遊びを通してそれを育ててくのですね.

だけど,今の社会は,大人の都合で,子どもの自由な時間がどんどんなくなっています.
集団でのルールを学ぶ機会は少ない.
その割りに集団の規律を求められることが多いので,成長過程にある脳にものすごい負担がかかります.

負担に耐えられる子もいるだろうけど,負担を感じやすい子もいるのです.
それがストレスとして現われる.頭が痛くなるのもそう.お腹が痛くなるのもそう.
さらに,慢性のストレスは,脳の中に悪さをして,成長の邪魔してしまいます.

どの程度負担を感じるかは,人によって違います.
違いの大部分は遺伝と環境因子によるものです.

あまりに負担が大きくなると,脳が悲鳴をあげて,学校に行くのを拒否するようになる.
それが,登校拒否の正体です.君には何の責任もない.自分を責めなくっても良いよ.

君らは変わる必要はない.変わる必要があるのは,周りの大人だ.
だから学校に行かないことを怒られるのなんて,筋違いも良いところだ.

きっと,いつかは自分のやりたい事が見つかるでしょう.
何をするのも,人々の助けは必要だ.最終的には社会で生きていけるようにならないといけない.
それでこそ,幸せな人生を楽しむことができるからね.

今はゆっくり頭を休めて,その時のために力を貯めてください.

無理しなくって良いよ.







  1. 2013年06月21日 21:59 |
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不登校について

子どもの不登校で悩んでる親御さんは多いと思います.


一応,不登校児でチェックするポイントをわたしなりの整理

A,本人の特性の問題
1,自閉症スペクトラム
2,ADHD
3,LDや精神発達遅滞による学習の困難さがある場合

B,身体的問題
1,隠れた内科疾患(内分泌疾患,脳腫瘍等)
2,明らかな身体疾患によるハンディ
3,起立性調節障害
4、心因性腸疾患(過敏性腸症候群等)
5、チック症
6、その他(頭痛等)

C,精神疾患の問題
1,思春期鬱
2,不安神経症(全般性不安障害)
3,適応障害

D,家庭環境の問題
1,両親との関係
2,愛着は形成されているか?
3,不登校に対する両親の対応

E,学校環境の問題
1,いじめの有無
2,教師の体罰の有無
3,その他の対人関係

F,特別なストレス因子の存在

G,本人の生活習慣

だいたいはこんなのがいくつも重なって不登校になるわけですが.

特に自閉症スペクトラムの子は社会性が育ちにくいので,登校拒否⇒ニートってなりやすく,予後は悪い.
早期に対応した方が良い.

欝や適応障害が主体の場合には急がない方が良い.ストレスを避けてゆっくり解決を待つ.
勉強はあせらないが,学業より社会性を失わないような努力が必要.

投薬は中学生までは基本的にはなし.夜間睡眠を助けるような投薬はありかも?
高校生以上であれば抗鬱剤を含めた治療を.

そんな感じかな~、、
  1. 2013年05月20日 23:15 |
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ドッグラン

本日の小助
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週末に初めてショップのドッグランに行ってきた。

イヌを飼う前は、「たかがイヌコロ走らせるために,にわざわざドッグランなんて、アホか!」
って正直思ってましたが、実際体験するとめっちゃ楽しい。
イヌにとっても飼い主にとっても色々触れ合える良い機会でした。
また行きたい。

小助のドッグランデビューで、イヌの行動学を観察。

イヌの社会性はどうかな~?って思っていたのですが,基本的にヒトと同じですな。

小助は初めての場所が苦手です。
ドッグランのエリアに入れると、おどおどしながらなかなか遊びまわらない。
だけど,係員の方が相手をしてくれていると、徐々に慣れていった。
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最初は他のイヌは2匹だけ。慣れれば仲良く遊んでいました。
追いかけっこしたり、追いかけられたり。
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ところが徐々にたくさんのイヌがエリアに入ってきます。
その中に良く吠えるブルドックと,小さいけど猟犬っぽいの攻撃的なイヌが.
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その二匹の気性の激しいイヌに追いかけられたのですが,ものすごくショックだったみたい.
そうなるともう飼い主(嫁さん)の近くから離れようとしません。
2013_01_13_13_16;_IMG_5763

さらに大きなイヌが入ってきました.小助の倍はありそう.
なぜかそのイヌが小助をターゲットにして追い掛け回します.
上からのっかられたりして,怖かったと思う.
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ついに机の下に隠れて出てこなくなっちゃいました。
オドオドと他のイヌを見ている.

小助にとってイヌの集団は初めてです。
うまく馴染めなかったと思ったのか、その後全然元気がなくなってしまった。

他のイヌもそれぞれ個性がありますね。
体は小さいのに、俊敏で大きなイヌにも吼えるイヌ。
大きいのに、他のイヌに吼えられると逃げてしまうイヌ。
他のイヌと関わろうとしないイヌ。
やたらと好戦的で、威嚇するイヌ。
でっかくて,小さいイヌをいじめるイヌ.
(多分,遊んでるつもり)

いやはや、イヌ社会も大変だ。

小助の性格もはっきりしました.

フレンドリーな小集団では仲良くできる.
他のイヌと遊ぶけど,威嚇はしない.
大集団は苦手.特に気性の荒い,いじめっ子グループは避ける.
嫌だと思うと,明らかにその集団を避ける.

なんか,飼い主に似てる.

集団で自分のポジションを作って上手に立ち回るにはそれなりの時間がかかりそうです.
頑張れ,小助.

  1. 2013年01月15日 20:28 |
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心が強い子どもに育てよう

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八尾市の保育所の先生方の研修会、講師に呼ばれてしゃべってきた。

90分の予定がゆっくりお話しすぎて予定の2時間を過ぎてしまった。
いつもながら時間配分の失敗に反省。

実は保育士さんを対象にした講演は全くの初めてでした。
どんな風にしゃべり、何を伝えたら良いのか?
めちゃくちゃ悩んだ。スライド作るの、めちゃ時間かかった。

まあ、しかしいい経験させてもらいました。
若いきれいな保育士さんが前の方に座ってたのも良かった。

つるさん、わざわざ聞きに来て頂いて、ありがとうございました。
岡部様、またの機会があれば呼んで下さい。

講演会の後、大阪で会議。。なんか、とっても目まぐるしい一日だった。

  1. 2012年10月04日 22:38 |
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ひたすらに安全を求める人々

現代の人って安全を求めすぎているような気がしますね。
あるところで100%の安全が必要って言ってる人がいましたが、、、


人類が地上に現われて以来、現在まで100%の安全が確保できたことは 一時もありません。
これを書いている私だって、明日には死んでいるかもしれない
それどころか1時間先、1分先の命さえ100%ではないわけです。

生物の進化はひたすら生存率を上げるためだったでしょう。
動物は危険を察知してからできるだけ短時間に俊敏に逃げられるように
感覚器官や、逃避行動のための体を作るように進化してきました。

しかし、人類は、大脳で予測する能力を得たので、あらかじめ
リスクを回避して生存率を上げる方向に進化しました。
だから、反射神経も、脚力も、人はイヌにさえ及ばないのですが
人の方が生存確率は高いわけです。

そのリスク評価のための感情が「不安感」です。
人は不安を感じることができるようになったから、ここまで繁栄したと言えます。

しかし現代は、人類の歴史の中で経験したことがないほど、リスクを感じることが
少なくなりました。日ごろに生命の危険を感じることなどないでしょう。
とにかく安全になったのです。

しかし、その弊害も出てきました。安全で当たり前になったのです。
何事に関してもリスクを感じることが少なくなっています。
幼少期からリスク評価についての訓練もされなくなってしまいました。

その結果どうなったか?
まずはリスクそのものを意識することさえなくなってきました。
100%の安全など有り得ないのに、リスクが極小なことに慣れ切って
ありえるはずのない「絶対に大丈夫」をひたすら求めてしまっています。

ところが、リスクを感じない人も、リスクを評価する器官は常に働いています。
生き延びるために、常にリスクを評価するように遺伝子にプログラミングされているからです。

リスク評価のための統合器官は大脳辺縁系と呼ばれるところです。
様々な感覚器官から入力されたデータを大脳で評価分析し、辺縁系に落とします。
リスクは「不安感」として出力され、人の行動や思考に影響を与えます。

不安感に関しては、面白い現象があります。
イラクのように頻繁にリスクを感じる地域に住んでいればどうでしょう?
常に激しい不安感を感じるのでしょうか?
実は、リスクが多ければ多いほど不安感の閾値が上がります。
(不安感を感じにくくなるということ)
そうしないと、ストレスが強すぎるからです。
強すぎる精神的ストレスは、かえって生存率を下げることになったので
人類の進化の過程でこのような機構が備わってきたのだと思われます。

しかし日本のように平和すぎると、不安感を感じるリスクの閾値が下がります。
そのため、ちょっとしたことで不安を感じやすくなり、気分障害や鬱の人が増えるということになります。
今の日本人はリスクに敏感になり過ぎていて、かえって生き辛くなっているのでしょうね。

昨年に大震災と、原発の事故が起こりました。
原子炉建屋が爆発した映像は、ほとんど全ての国民が見たでしょう。

さらに放射性物質が拡散しました。
科学的には人体に影響するレベルではないのに、あらゆるマスコミが そのリスクを書き立てます。

巷に原発や放射線被曝に関して、正しい情報はほとんどありません。
不安になれば、情報に敏感になりますね。これは人の脳の自然な反応です。
感情は思考にも影響を与え不安を感じる人ほど、放射線は危ないという情報に 引っかかってしまうのです。

結果として「危ない」という情報の方が売れます。
新聞は部数を競い、テレビは視聴率を競っています。
資本主義社会の競争によって、売れる情報、注目される情報の方が、報道されるということになってしまいます。

その結果、ますます多くの人々の不安スイッチが入っています。

原発で多くの人が不安や怒りを訴えていますが、進化心理学的には以上のような流れによるものです。


本日の自転車

自転車通勤 往路のみ  13Kmかよ~

帰りは仕事で乗れんかった。つまらんな~
  1. 2012年07月24日 20:54 |
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