自転車と家族の日記

My Life with bicycle

初稿

本の出版第二段.初稿が返ってきた.

1月12日までに全部チェックしないといけないらしい.
正月返上しろってことだな.
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あちこち訂正が必要です.自分の文章力で本を書くのはとっても無謀.


夜,早く仕事が終わって映画を予約.見に行ったら1時間勘違いしてて,既に半分過ぎてしまっていた.
仕方なく,別の映画(君の名は)を見て帰る.

さすがにブームは終わりつつあって,始まったときの観客は自分だけ.
夜の映画館で一人というのは,少々怖い.
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  1. 2016年12月27日 23:32 |
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赤ちゃんの成長と細菌の話 その1

赤ちゃんは細菌まみれの方が良い,,という話をすると,驚かれることがあります.

赤ちゃんは免疫的に弱いので,とにかく清潔にすることだ.
体にはばい菌(細菌)をつけない方が良い.できるだけ無菌の食事を食べさせて,体もつるつるにきれいに洗っておけば病気にならないのだ.

なんて,思っている人はいるのではないでしょうか?

一見正しい?ように思えますが,実はこういった考えが赤ちゃんの病気を作ってるんですね.

まず,ヒトがどのようにしてヒトになったのか,ものすごく大雑把に考えてみましょう.
地球ができたのが約46億年前ですが,そこから間もなく?何らかの偶然が重なって生物が誕生しました.
これが40億年前です.

生物って言ったって,犬やネコ,ましてや人間のようなカッコはしてません.
単細胞生物という,細胞ひとつだけの生物です.要するに原始的な細菌です.

その後,何度か生物は絶滅の危機にあります.
地球の歴史では,超巨大火山の爆発やら,地球全体が凍結したり,巨大な隕石の衝突など,現在の人類が絶対に滅亡するような事件が何度も起こっています.
ところが,細菌は地球上の隅々まで入り込むことで,命をつなぐことができたんですね.
スノーボールアースって言うのですが,地球全体が氷河になってしまったときも,地中深くで細菌は生き延びてきました.

単細胞生物は長く生きのびてきたのですが,約7億年前には,それが多細胞生物に変化します.
細胞と細胞がくっつくことで,体が大きくなりますし,細胞同士の役割分担ができます.
そうなれば,少ないエネルギーでよりたくさんの遺伝子を残すことができるため,多細胞生物は一気に大型化しました.
ここで勘違いしてはいけないのは,一部の細胞だけが多細胞生物となっただけで,ほとんどの細胞は単細胞生物,つまり細菌として地球上に生き続けたのです.
生物が多細胞化し,大きくなっていく過程において,ずっと周囲は細菌だらけだったのです.

続く?

本日の自転車通勤
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セイヨウアサガオがまだ咲いている.
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サザンカが花を付けてきた.
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寒いときには一番元気な花ですね.
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  1. 2016年11月29日 21:51 |
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子どもの風邪

表紙がでけた
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長い文章書くのってホント大変ですな.このしょうもないブログの記事でも,文章力のなさがまざまざと分かる.
書いているうちに上手になるかって言うと,まず無理ですね.

文章書くのって才能じゃないかな?物書きの仕事できるヒトってたいしたもんだわ.
わたしは正直言って懲り懲り.こういった専門書って,手間の割りに利潤もないですし.
多数売れる一般書と違って,印税なんて微々たるもんですよ.
モチベーションは,とにかく現状の問題点を文字情報で残しとかないといけないってことかな.

しかし,こういったデザインといい,中のイラストといい,たくさんのプロの方にお世話になってる.
出版社は慈善事業でやってるわけじゃない.当然売れないと困る.その点は論文なんかと違うところですね
それなりに気を使います.わたしが気が弱いからかも?

ところで,やっと完成に近づいたら,別の某出版社からオファーが来た,
うーん,種々の問題もあって苦しいかも.誰か別の人に任せたい.
だけど,意外にいないんですよね.どうするかな?火を消すわけにはいかないし.


たまたま書店で見つけた本.後藤 武士さんって,この手の本をたくさん書いてるんですね.
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わたし,いわゆる“読解力”ってのに乏しい人間で,文学作品を読んでも頭に入らない.
このまま人生が終わっていくと,ヒトとしての楽しみに制限ができてくるだろう.何とかしなくては.

この本は自分でも勉強したら,国語力ができるかも?みたいに思える.受験生向けだから,やる気スイッチが入るようにできてるのかも.
  1. 2015年07月22日 20:39 |
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久々風邪

ひいた.声がガラガラで.ひたすら咳が出る.眠れんじゃないか!迷惑です.
明らかに喉頭の炎症.

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風邪の原因はウイルスです.
ウイルスは遺伝子ですが,人の体の細胞を使って自己増殖するものなんです.
ちなみに,体の中はウイルスだらけでして,こんな病気を起こすのはごく一部のウイルスだけなんです.
たまたま人の細胞の中に入って増殖するような遺伝子を持ったウイルスだけが,病気の原因となります.

咳とか声が枯れるのは,人がわざわざウイルスを追い出すために出している症状なので,病気を作り出しているのはウイルスでなく,人の体の方です.こういったウイルスを追い出すための反応を炎症と言います.
人に馴染んでるウイルスも無数にいると思いますが,馴染むということは炎症が起きないってことです.
そういったウイルスとは一生添い遂げる運命にあります.そんなの別に構いません.

たまたま体の中で増えすぎるような遺伝形質を持ったウイルスだけが,炎症を起こし病気の原因となるってことです.

ここで注意しないといけないのは,単に人の細胞で増えるような遺伝子を持つだけでは,炎症によって体からすぐに排除されちゃいます.ですので,そのウイルスは遺伝子を残すことができません.
だから,ウイルスは体の中で増殖して子孫を残しますが,それが全て排除されるまでに,他の人にうつっていく必要があります.
そのための生き残り戦略のひとつが,喉頭に感染することなんです.

以前に書きましたが,人の喉頭は特殊な形をしてまして,食べ物が入り込みやすいんです.
それ(誤嚥)を防ぐために咳システムが作られたのですが,ウイルスはその咳システムを利用するんですね.
喉頭に感染して,咳で飛び散って他の人に感染する.また咳で飛び散るということで,次々とうつっていきます.
人の免疫で全滅させられる前に,他人にうつってそこで子孫を残すのです.

たまたま,人の体の中で増えるような遺伝形質を持つウイルスが生まれ,加えてたまたま喉頭に感染する遺伝形質を獲得した場合に,そのウイルスは風邪の原因になるってことなんです.

能書きはともかく,風邪はつらいっス.




  1. 2015年02月04日 22:04 |
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溶連菌感染症 ~腎炎とリウマチ熱はなぜ減ったのか?~

わたしが中学生の頃,急性腎炎という病気になり,1か月ほど学校を休む羽目になった.
ある日,熱が出て,扁桃腺が腫れた.自宅で寝ていたのだが,なかなか熱が下がらない.
やっと下がったと思ったら,えらく黒っぽいおしっこが出るんです.
「これはっ!」って思い,父親(内科医)に相談すると
「腎炎や,寝とけっ!!」
ってなった次第.

それからは,あちこちむくんでしまい,ベッド上安静.
塩分を制限しないといけないってことで,無塩バターってのをわざわざ買ってきて,“まずっ!”って思いながらパンに塗って食べてました.

この急性腎炎を起こすのは,“溶連菌”という細菌です.
これって,風邪と一緒にあちこち飛び散るので,たまたま吸い込むと,のどが痛くなって,熱が出たりするんです.

溶連菌は急性腎炎の他に,“リウマチ熱”という,心臓を痛めつける怖い病気を起こすことでも知られています.

ところが,いま,子ども達の間で溶連菌ってのはものすごく蔓延しています.
特に保育所に行ってる子は,普通に持ってるんです.大変だ~,,子ども達が危ない!

なんてのは早計で,急性腎炎もリウマチ熱もほぼ過去の病気になってしまいました.
溶連菌はたくさんいるのに,その合併症は減ったんです.なぜでしょうか?

ここからは,科学的な話じゃないですが,推理です.

溶連菌関連の腎炎,リウマチ熱は免疫病です.細菌そのものが悪いんじゃなく,細菌をやっつける抗体ができると,その抗体が体を攻撃してしまうのです.

免疫は生まれたときにはほとんど自前の免疫力はなくって,徐々に発達し,4~6歳頃に完成します.
原則として,細菌でもウイルスでも,移植した誰かの組織でも,異物を追い出そうとするのが免疫です.
そのために抗体というのが体で作られるのです.
実は,年齢が小さければ小さいほど,体は免疫の相手と共存しようとします.
移植でも,低年齢の方が生着しやすいということが分かっています.

ですので,免疫病は,ある程度の年齢に達した児で,強く免疫応答が起こるときに発症するのです.
細菌やウイルスは,“初めて”感染するときにもっとも強く免疫が働きます.
2度目,3度目の感染になると,前の記憶があるので,強い免疫応答は起きなくなってきます.
この原則をご理解下さい.

では,過去にリウマチ熱は,どのような人が発症したのか?

実は最初に流行したのは米国の軍隊です.元気な若者の間で溶連菌が流行し,リウマチ熱になって苦しむ人が続出したのです.恐らく,軍隊で若者が集団で生活する間に,溶連菌が次々と感染して行ったのでしょう.それまで溶連菌が問題になることは少なかったので,大半は軍隊に入ってから初めて溶連菌の感染を経験したはずです.
だから免疫応答も強く,免疫病であるリウマチ熱が多く発症したのです.

もっと時代をさかのぼってみましょう.溶連菌と人類がいつからお付き合いしているかは定かではありません.19世紀後半に米国で書かれた若草物語には猩紅熱の記載がありますね.日本でも明治時代に猩紅熱ってあったそうです.それ以前にどのくらいあったかは分かりませんが,インフルエンザや天然痘のように歴史上で大流行したという記録はありません.

溶連菌は飛まつ感染でそれほど感染力の強いものじゃないでしょう.
昔から局所的な感染はあったでしょうけど,世界で大規模な流行が始まったのは若者が集団で生活するようになった第一次世界大戦くらいからだったのではないかと,わたしは考えています.

日本で溶連菌が増えだしたのは,1945年の終戦後,米軍が来てからではないでしょうか.
恐らく,米軍の人の中に,溶連菌を持っている人がたくさんいたのでしょう.
※菌を持っているけど,症状が出ないってのを保菌者と言います.
ウイルスと違って溶連菌の伝播する力は弱いので,何十年もかけてゆっくりと人々ののどからのど,鼻から鼻へ広がっていったものと思われます.

細菌が伝播するのは,集団生活です.軍隊もそうですが,もっと大規模な集団生活は,,,学校ですね.

戦後は6-3-3の教育が始まりました.小学生で初めて集団生活を開始するので,学童で溶連菌が流行したものと思われます.
この年齢で初めて溶連菌に感染した子どもは,免疫応答が強く,自己抗体を作る結果急性腎炎やリウマチ熱が起こすことになったでしょう.

1960~1970年代頃からは徐々に幼稚園が普及しだします.1980年代は大多数の子どもが幼稚園に通う時代です.
この時代には幼児の間に徐々に溶連菌感染が広がっていったのでしょう.
リウマチ熱や急性腎炎は,この時代から減少が見られだしました.

1990年代になってからは,保育所が発達しますます低年齢から集団生活することが当たり前になってきてます.現在では1歳児で約20%が既に集団生活を行っています.約70%は3歳までに集団に入るようです.

乳幼児の集団生活が当たり前になってくるとウイルス感染症とともに,鼻咽頭の細菌も広がっていくことになります.
ウイルスが誘発する咳にのって,溶連菌も飛び散るからです.

現在では集団生活での溶連菌の保菌率は20%にもなるそうです.
任意の時期に調べて,5名に1名が溶連菌を持っているのであれば
その他の4名も必ず溶連菌に曝露されているでしょう.

ということは大多数の乳幼児は溶連菌に知らない間に感染するか,もしくは保菌を経験しているということになります.
恐らく小学生や青年期になって初感染を起こす人というのはほとんどいなくなっているのでしょう.

何度目かの感染では,初感染ほど免疫応答は強くない.
だから急性腎炎,リウマチ熱になるような,自己免疫疾患を
起こすことはなくなってきたものと思われます.

まとめると,わたしの推理は,
近年,乳幼児の鼻咽頭の細菌叢に変化が起き
低年齢からの溶連菌感染(もしくは保菌)が普通になったから,急性腎炎,リウマチ熱が減った,というものです.
低年齢の感染症罹患は良いこともあるのでしょう.

今では溶連菌感染って,普通の風邪です.ほとんど心配要りませんよ.
  1. 2015年01月31日 23:25 |
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風邪薬撲滅運動 雑誌偏



日経に記事が掲載されたとのことで,できた雑誌を送って来てくれた.
取材に来たのはめっちゃ美人の記者さんだった.実は一部のデータの引用が間違っていたのですが,メールで指摘したついでに励ましの言葉まで付けてしまった.

そう言えば,以前に某雑誌の企画で来られた南〇堂の編集長も美人でしたね.
出版業界で原稿の交渉するのって,ルックスで選んでるんだろうか?
風采の上がらないおっさんが来るより,きれいな女性の方が仕事が取れるでしょう.
変な意味じゃないですが,,,そんなことってないすか?

それはともかく,ほぼわたしの主張した通りにまとめてくれた.
初稿はいろいろ問題があったので,原稿にはかなり手を入れましたけどね.

一般の人がもっとも医療に接することが多いのは風邪だ.
風邪診療が狂ってるから,信頼関係ができにくいわけだ.それは社会の大きな損失でしょう.
とにかく,日本中のプライマリ・ケア医に意識変化を起こしたい.

風邪薬撲滅運動,続行中です.


今日は職場の忘年会 またしてもヘロヘロ.
明らかに飲みすぎですな.体重激増.ウーム...

  1. 2014年12月11日 23:22 |
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風邪薬撲滅運動 in  群馬

生まれて初めて群馬県に来た.
関東平野はとっても大きいですね.山が遠い.
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県の小○科○会に呼ばれて招待講演です.
あちこちで呼んでもらえるということは,同じような問題意識を持ってる人が多いってことでしょう.
良いことなんか,悪いことなんか?

今回の講演は製薬会社のスポンサーが付いています.
従来は大学の医者なんか呼んで,“○○のお薬を使ってください”って講演が多かった.
もちろん,多額の謝礼が支払われます.それだけじゃなく,その薬が効くってデータも,謝礼が支払われて作られたものなんですが.

今回の講演なんて正反対です.製薬メーカーもずいぶんと良心的になったもんだ.
なお,わたしはメーカーからの謝礼は全て断ってます.お金をもらうと,どうしてもメーカー寄りの話になってしまうからです.効かない薬も,効くことになっちゃうってこと.
丸一日つぶれるので,バイト料も出ないのは結構苦しいですけどね.
自分の主義主張を通すためには仕方ない.

帰りの高崎駅
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群馬は県庁所在地の前橋より,その手前の高崎の方がずっと開発されている.

ドーミーインに泊まって
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ここのお風呂は素晴らしい.

明日は始発で帰阪.発達検査の勉強会です.週末なのにバタバタ忙しい.

  1. 2014年10月18日 22:57 |
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子どもの風邪

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子どもの風邪特集が意外と人気があって,ネット販売は売切れてしまったようだ.
なお,いくら売れてもわたしや他の執筆者の原稿料は変わりません.念のため.

同じ出版社から,風邪の本を書かないかってお誘いがあって,クソ忙しいのに,二つ返事でOKしてもーた.

というのは,担当の若い女性がめちゃきれいで,かつ,ジーっと目が合ったまましゃべらはるんで,断ることができないんです.あと,出版社を学生時代から知ってるってのもある.何となく信用できるんですよね.

しかし,本にするのって大変じゃないか?
論文なら15000字くらい書いたことあるけど,その十倍以上の量を書かんとダメらしいです.
企画では,保護者向け+医師が読んでも面白いものを,,ってことになってます.

まあ,論文と違って,必要なこと以外の枝葉が多いんで,字数は稼げるだろうけど,面白い内容で書けるかどうか?ですね.ダメならごめんってことで.

わたしも長年この業界にいて,実力はないものの,プロとして飯食ってるわけで,問題点はクソほど分かった.
要するに,子ども中心じゃないってのが最大の問題.

子どもがいて,保護者がいて,医師がいるわけですが,,,
保護者は不安解消のために,医師は保護者の納得のために,,なんてやってたら,本当に中心となる子どもの視点がないんですよ.子どもの代弁者になってやらないとダメなんですけどね.

本来の目的を外した業界には未来はないと思うんだけど.制度設計が大昔のままだから仕方ないのでしょう.

本日の自転車通勤
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稲穂が垂れて,朝露が付いている.
もうすぐ収穫ですね.
  1. 2014年10月07日 22:06 |
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子どもの風邪

おいおい,FC2の会社がえらいことになってますな.
しかも問題の内容があまりに恥ずかしい.サーバはいったいどうなる?閉鎖か.
せっかく色んな記事を書き溜めたのに,やめてくれ~

閑話休題



責任編集の雑誌がやっとでけた.
さて,これをベースに本を書かないかとの依頼.
うっ,これは面倒くさい.だけど,自分のやってきたことをまとめるために,本くらい書いたほうが良いのかな?
悩み中です.


この花,前から気になってたんだけど
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夏からずっと白い花が咲いてる.
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アベリアって言うらしい.覚えておこう.
  1. 2014年09月30日 23:10 |
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咳の役割とウイルスの関係について

咳風邪が流行しています.

 「風邪を治すために咳が出るんですよ.」って話があります.
 一般的にはそれで良いのですが,厳密には間違いなんス.

 進化の過程で人間が咳をするようになったのは,,

1,陸生哺乳類は,常に誤飲の危険にさらされることになった.
2,そのため嚥下と咳反射の機構ができた.
3,ヒトはコミュニケーション力を高めるために,咽頭を大きくし,声帯の位置を下げたため,嚥下の際の危険が増した.そのリスクを補うために咳反射が発達した.

 ということになります.

 実際,他の動物は,咽頭のすぐ下に声帯がありますが,人の喉頭って他の動物と違い,ポケットみたいになっています.いったん異物が入ると,吹き飛ばさないと出て行けない構造になってます.ですので,人は全ての生物の中でもっとも強く咳をするのです.

 このような咳の役割を考えると,咳反射の本来の作用は誤嚥を防ぐためであって,気道感染から肺を守るためにできた反射ではない.だから「風邪を治すために咳が出るんですよ.」って説明は正確ではないってことになります.

 つまり,,
 人がウイルスに対応して咳をしている・・・間違いで

 正解は“ウイルスが人の咳反射を利用するように進化した”,ってことです.人の遺伝子が変化するより,ウイルスの遺伝子が変化する方がはるかに早いですから当然でしょう.

 ウイルスは基本的に細胞内でないと生きていけません.感染すると増殖して,いずれは人の免疫システムで排除される運命にありますけど,それまでに他の宿主を探さないといけないんです.彼らも必死です.
 そこで,人がもともと持ってた咳システムに目を付けたのでしょう.彼らには意思はないでしょうから,咳が出るような部位に感染するように進化したウイルスが生き残りやすかった,,ってことになります.激しく咳反射を起こす部位に感染すれば,生体内で排除される前に,咳で飛び散って他の個体に感染する.そうして次々感染が起こることによって,生き延びることができる.

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 ウイルスは嚥下を防ぐための咳システムを利用することで,世界中に広がったものと思われます.生き残り戦略大成功ってところでしょうか.逆に考えると,こういった特別な生き残り戦略を持たないウイルスは,あっという間に死滅してしまうのかもしれません.

 あと,咳は気管支からってのは大きな誤解です.もっとも咳の反射が強いのは喉頭です.
 気管支炎ってのはほぼゴミ箱診断です.咳が強くって肺炎ではない,だけど単なる風邪とも言いにくい,って場合に使います.


ふくろうのビール これは美味でした.


実は風邪引いた.のどが焼けるように痛い.しゃべるのが困難です.
ステロイド服用してちょっとマシ.
  1. 2014年09月05日 22:09 |
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