自転車と家族の日記

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風邪と哲学?

昨日哲学の勉強したいなんて書いたけど,実は,哲学の考え方が今の科学にふかーく関わってるんです.
考え方のベースみたいなものですからね.

医学も科学なんで,もちろん影響受けてます.

お勧めの風邪の本
DSC_0478.jpg

風邪診療でもっとも進んだ研究を行っているのは英国と米国です.

例えば,「体を冷やせば風邪を引く」ってことを聞かれた人は多いと思います.
これって万国共通の“迷信”なんですね.
おそらく,風邪の初期には発熱することが多く,寒さを感じることがその原因だと思われます.

英国には風邪研究センターがあるらしく,その迷信がホントかどうか,研究されたことがあります.
健康成人を対象にして,風邪ウイルスを鼻に接種.
体を冷やした群,冷やしてない群で,風邪の発症率を比較すると,まったく変わらなかった,という結果でした.

このように大切なのは,実証するということと,比較実験をするってことですね.

英国科学に大きく影響を与えたのは,フランシス・ベーコンの経験論でしょう.
経験論ってのは,風邪⇒薬を飲ませると⇒治った.みたいな,個人的な経験を積み上げて,そこに真実があるのかどうかを考える方法です.まずは事実があって,因果関係を調べるのですね.
だけど,その因果関係が本当かどうかは,比較してみないと分からない.
そこで実証主義の考えが出てきて,実験で経験論を確かめることになった.

イギリス経験論と対比されるのが,デカルトの「われ思う,ゆえにわれ在り」で始まる大陸合理論.
全てのものを否定して,演繹的方法で理論を積み上げて事象を説明していく,,なんて難しいですが,要するにできるだけ緻密な理論を組み立てることで,さまざまな事象を説明する方法ですね.
世界は数学や物理で説明できる!なーんてのも,こっちの考え方でしょう.

日本の医学はドイツの考え方を持ち込んだので,伝統的に帰納法より演繹法です.
基礎医学でミクロな世界を想像し,それをいかに治すか,なんてことを考えるわけです.

たとえば,日本は健診大好きでしょう.細胞レベルのガンを発見し,その時点で切っちゃえばガンが治るはずだ,って思っちゃうんですよね.
これを帰納法で考えれば,健診を受けた1000名,受けなかった1000名,どっちが長生きした?
なんて命題になるわけです.

実は,日本で医者がこういった疫学調査を意識するようになったのはつい最近のことです.
米国では疫学調査が盛んです.(保険屋がどっちの治療が安くなるんだ?ってうるさいからです.)
英語で書かれた論文がたくさんあったのですが,昔はそういうのってなかなか手に入らなかったんですよね.わざわざ高いお金を出して取り寄せるしかなかった.検索するのも超面倒だった.

それが,インターネットが普及してからは,あっという間にデータ検索して,簡単に読めちゃう.
要旨だけならほとんど無料です.

それでネットを使いこなす医者は,どんどんデータを読んでみた.
すると,今まで自分が信じているのと異なるデータもいっぱい出てくるわけです.

そのひとつが健診.
日本の医者は必死でガンの早期発見をして,それを治すことで患者の寿命が延びるって信じてた.
ところが,健診を受けない方がかえって寿命が長いなんてデータもいっぱいあるわけです.
二つの理論は,根本から違うので整合性を取るのは難しいですよね.演繹法でいくら説明しようとしても分からない.
だからガンモドキをいっぱい手術してるのだ,なんて話も出てくる.

演繹法では病気がないと話が進まない.病気しか見ない傾向にある,疫学調査なら,ガンがあろうがなかろうが,長生きすりゃ良いじゃん,なんて総合的に考える.患者にとってはどっちが正しいかというと,後者でしょう.

ですので,臨床医学には演繹法より帰納法の方が合ってることが多い.
特に風邪などのcommon diseaseなんかはそうですね.

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  1. 2014年06月18日 22:43 |
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