自転車と家族の日記

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アレルギーはなぜ増えたか6? 環境中食物がアレルギーを増やした.

マイブームのアレルギー 本日で最後

狩猟時代に作られた免疫システムが,現在の赤ちゃんの成育環境に合わないために,アレルギーを持つ子どもが増えてきました.

環境中の細菌が減ったということに加え,いつでも周囲に食べ物がある,という事実が食物アレルギーを増やしています.もともとの免疫システムにとっては,赤ちゃんの頃からそのような環境におかれるというのは,想定外なんです.

赤ちゃんは分子レベルできわめて多くの食物抗原に囲まれています.
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皮膚の構造を示します.
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一番表面が角質層です.ここが様々な異物をブロックするのです.

ところが,赤ちゃんは角質層が薄く,体を守るためにはまだまだ不完全です.
さらに,角質の強さは赤ちゃんによって大きく差があります.

角質が強ければ,食物の分子は入ってきません.
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角質の弱い(肌が弱い)赤ちゃんではどうか?
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食物抗原が入ってきてしまうのですね.角質の下に真皮というのがありますが,そこには様々な免疫細胞がいます.
特に幼弱リンパ球は,「教育されよう!」って待ち構えています.
上図の通り,卵分子が入ってくることで,卵を入れないぞ!という抗体(抗卵白IgE抗体)を作るように分化していきます.

なお,アレルギー抗体(IgE)が作られることの原則は,非毒性の異物が繰り返し体内に侵入するということです.
卵分子は,腸から入れば栄養ですが,皮膚から入ると異物です.卵は家庭内に日常的にあるものなので,ほこりなどに分子レベルで含まれます.それが何度も侵入することでアレルギー抗体が作られます.

15年ほど前に,赤ちゃんに卵アレルギーが多いことが分かってきて,アトピーや喘息が増えてきたこともあり,卵がアレルギーの原因だ!という間違った情報が広まりました.学会の責任でもあります.

その結果,軽度の湿疹でも厳密に卵を除去する親御さんが続出しました.
実際は,卵を食べさせるのが遅れれば遅れるほど,卵へのアレルギーが残りやすい,ってことなのですが.ここ
間違った情報が広がることで,かえって卵のアレルギーを増やしてしまったのです.

アレルギーには様々な闇歴史があります.治療しているつもりで,多くの本来必要のない子どもに負担を掛けていたり,かえってアレルギーを増やしてしまったりといったことも多々あります.アレルギーは発症のメカニズムが良く解明されていなかったからなのですが,商業主義に走ったメーカーとか,それにのっかった学会の責任はあるでしょうね.


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  1. 2014年04月23日 22:51 |
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