自転車と家族の日記

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アトピー性皮膚炎が増えたわけ その1

アトピー性皮膚炎は赤ちゃんから成人まで多くの人が持ってる,普通の病気です.
アトピーは慢性の経過をたどり,気管支喘息など,様々なアレルギーの原因となります.
治療はスキンケアとステロイド軟こうを塗ること,といった“ぬるい”方法しかありません.

だけど,アトピーがなぜ発症するのか,なぜ現代社会で増えてきたのか,誰も知りません.
それをここで考察してみます.

まず,アトピー性皮膚炎の最大の原因は“皮膚が弱いこと”です.
ですので,アトピーを発症する赤ちゃんの多くは写真のような乳児湿疹があります.

↓ネットから取ってきたアトピーの赤ちゃん ここ
atop2015.jpg

こういった湿疹を持つ赤ちゃんの皮膚を培養すると,ほとんどの場合は皮膚の悪玉菌である黄色ブドウ球菌が検出されます.

黄色ブドウ球菌は,たくさんあるブドウ球菌の一種で,コアグラーゼと呼ばれる酵素を作ります.
皮膚の上は,傷付いたときに素早く血を止めて体を守るために,常に凝固因子と呼ばれる蛋白質が用意されています.
コアグラーゼは,この凝固因子のひとつプロトロンビンをトロンビンに変えることで,フィブリノーゲンをフィブリンへ変えます.
フィブリンは長い繊維状の蛋白質で,網の目を作って血液が出て行くのを防ぐ役割があります.
黄色ブドウ球菌が感染すると,コアグラーゼのため,菌の周りにフィブリンの塊ができます.フィブリンは体にとって異物ではないので,免疫システムが働きにくく,黄色ブドウ球菌を排除することは難しくなります.

その他にも,黄色ブドウ球菌は抗体の攻撃を邪魔する機構や,外毒素を分泌して,皮膚をはがしたりする機構をもっています.

黄色でないただのブドウ球菌は,もともとは人の皮膚の上で静かに暮らしていて,皮膚を守っている菌です.
いわゆる善玉細菌なのですが,ごく一部が上に書いたような遺伝子を獲得して,悪玉細菌に変化してしまったのですね.

さて,このような変化がなぜ起こったか?
ブドウ球菌は主に肌の上でないと生きていくことはできません.人の体は有益なブドウ球菌を排除することなく,母から子へ,そして孫へと代々ブドウ球菌を受け継いで行ったのです.その時代,人の免疫システムとブドウ球菌の増殖力はつりあっていて,両者は何十万年にもわたって共存の関係でした.

しかし,一部のブドウ球菌がたまたまコアグラーゼの遺伝子を持ち,黄色ブドウ球菌となっために,共存のバランスが崩れました.
特に皮膚の傷が出来たときなど,抵抗力が弱く,フィブリノーゲンが多い環境では黄色ブドウ球菌が生えやすくなります.
いわゆる化膿した,という状態です.原始時代,黄色ブドウ球菌の感染によって命を落とした人も多かったかもしれません.

さて,黄色ブドウ球菌が皮膚上で増えて,人を死なせてしまうこともある.実はこれは黄色ブドウ球菌にとっては非常に都合が悪いのです.
というのは,黄色ブドウ球菌は,“生きている”人の皮膚でないと生きていくことはできません.
感染した結果,人が死んでしまうと,その株は最終的に死滅してしまうことになります.

過去にはそのような強毒株の存在もあったでしょうが,宿主となった人が死ぬことでそのような株は生き延びることはできません.
ずっと生き延びることができるのは,ちょうど良いくらいの毒性を持った株です.
つまり人を死なせるほどじゃないが,そこそこ皮膚の上で増えることができる株がもっとも子孫を残せるのです.

現在まで続いている黄色ブドウ球菌は,そうやって自然淘汰を繰り返してきた株ですので,人を死に至らしめるような毒性の強いものありません.

続く,,,かも?






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  1. 2015年09月15日 21:40 |
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